サイクラフト

New material development


海洋ゴミ、産廃からの
新素材開発・販売

廃棄魚網から作る
再生樹脂ペレット

◾️”厄介なゴミ”を資源として再生

サイクラフトでは、珊瑚に絡む漁網のサルベージ、漁業組合を通じての廃棄マグロ釣糸(テグス)、廃棄もずく網などの回収をプロジェクトとして行なっており、これら回収物を資源として再生樹脂ペレット化し、資源として再活用しています。 例えば、マグロテグスはPA6と呼ばれるナイロンから出来ており、これを島内で専用の機器を用い、洗浄/破砕/溶解/の順に再ペレット化。その後、射出成型機で各製品に生まれ変わらせています。 ペレットは販売もしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

再生樹脂ペレットの品質や販売については、お気軽にお問合せください。

廃棄魚網と再生樹脂ペレット

回収した漁具のアップサイクルの流れ

Step1

漁業産廃の回収

サルベージ風景

サルベージや提供によって廃棄漁具を収集

Step2

洗浄

gyomo_flow_wash

専用機械により、海水や付着物を除去

Step3

粉砕後ペレット化

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魚網はプラスチックの配合割合、裁断方法が特殊。手法について協力会社の協力のもと研究開発を継続中

Step4

商品へ成形

gyomo_flow_priter

小規模〜中規模魚網再生ペレットの機器により製品への成形

CNF複合材料の開発

◾️石垣島の未利用資源から
 生まれる新素材

サイクラフトでは、石垣島に眠る未利用資源を活かしたCNF(セルロースナノファイバー)複合材料の研究・開発も行なっています。CNFとは植物由来の極細繊維のことで、プラスチックに混ぜ合わせることで強度向上・軽量化・プラスチック使用量の削減を可能にする次世代素材です。 石垣島では、農業・漁業由来の廃棄物の多くが行き場のないまま処分されている現状があります。私たちは、これらを「資源」と捉え、島内の素材で新たな複合材料を生み出すことに挑戦しています。

セルロースナノファイバー

◾️バガスや海洋プラスチックを活用

石垣島の特産物であるサトウキビの搾りかす(バガス)は、セルロース成分を多く含み、CNFの素材として非常に相性が良い素材です。また、漁網や海洋プラスチックなどの廃棄物も、細かく破砕しプラスチックと混練することで、強度の高い複合材料として生まれ変わらせることが可能です。

乾燥したバガス

◾️サンゴの死骸(炭酸カルシウム)  を用いた複合素材

石垣のビーチでよく目にするサンゴの死骸(炭酸カルシウム)も、粉末化したものをプラスチックへ約30%ほど混錬すると賦形剤として機能し、形を整えやすく、強度を補う複合材料へと変化します。

このサンゴ系複合材料は、前出したマグロテグスとの相性も良く、3Dプリンター用フィラメントとしての活用も視野に入れて研究を進めています。

ただ打ち捨てられていた物を製品へ! OEM等の制作も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

珊瑚

珊瑚の成分は炭酸カルシウム

生物分解性バイオマスプラスチック (PLA)の研究と開発

◾️土に還るプラスチック
 PLA

PLAとは、生物分解性バイオマスプラスチックの一種で、植物由来(=バイオマス)を原料として作られ、一定の条件下で分解して土に還らせることができる「生分解性プラスチック」です。プラスチックは全て石油由来と思われがちですが、PLAは再生可能資源から作られているため、発酵すればポリ乳酸となり、最終的に水と二酸化炭素に分解されます。

◾️サトウキビやパイナップルの
 残渣を活用

サイクラフトでは、漁業関連の廃棄物からの素材開発のほか、PLAの研究にも力を入れており、2025年度には黒島での祭りにPLAスプーンを配布、実際の使用感や、生物分解性の検証も行いました。
石垣島の特産物であるサトウキビやパイナップルの搾りカス(残渣)が大量に廃棄されているため、PLAへの活用が大いに期待されています。

PLAスプーン。使用感は通常のプラスチックと遜色なし

◾️生分解性プラスチック(PLA)の問題点

万能プラスチックのように聞こえるPLAですが、それほど認知・普及に至っていないのには、理由もあります

  • 熱安定性・強度がなく、特定の製品にしか向かない
  • 成型技術が必要(成型しづらい)
  • 他の樹脂に比べて原価が高い
  • 廃棄回収される際、他のプラゴミと一緒に出され燃やされてしまい、本来の分解特性を発揮しにくい
  • 分解には工業的コンポストのような 高温・湿度の環境 が必要

◾️最終目標

持続可能なエコアイランド構想を進めていくため、研究により上記の問題点を一つ一つ解決、イベント等での実証実験データを活用し、より早く大規模な導入の実現を目指しています。
また、計画や生産の流れを改善し、製品の使いやすさやコスト、生産プロセスを検討しながら、今後の設備増強に役立て、弁当容器などへの展開も視野に入れています。最終的には、装置の性能を向上させることで、より大量の生分解性プラスチック(1日あたり500kgから1トン)の処理が可能になることを目指しています。

NOW, HAVE A SUSTAINABLE EXPERIENCE ON ISHIGAKI ISLAND

人や環境に優しいことを
小さなことから